和声学の禁則の一番手と言えば、＜連続五度＞
これは、「絶対にやってはいけない！」と、教えられます、
これをやったらもう、本当に、「悪い事をした」ように怒られます、
＜連続五度＞なんてやったら、音大には入れません。
なぜ＜連続五度＞はいけないのか？
「４声の進行のバランスを壊すから」と教えられます、
大した疑いも持たず、「バランスを壊すから」＜連続五度＞を
なるべくしないで、暫く頑張ります。
ところが、この＜連続五度＞を、堂々と”やらねばならぬ”時が来るのです、
「演歌」です、 ENKA.MID(1kb
これは、ごく一般的な演歌の終わりの部分です
この、ド〜シというメロに対して、ファ〜ミとBassを付ける、
こんな簡単なことが、クラシックの和声をやった者には出来ないのです。
これはもう、「絶対にやってはいけない！」ことを、やるのであり
「悪い事を」することなのです。
さあ大変、プライドもかかってます、でもこんなところで悩んでいては、
演歌やポップスの編曲は出来ません。
ここは、堂々と”やらなければいけない”のです、これが演歌なのです。
一度やってしまえば、何のことはない、
むしろ、これが段々良くなるんです、気持ちいいのです。
これぞ演歌の外連味！
これが無くっちゃ演歌じゃない。
この＜連続五度＞に
わたしは、ある種 sexual emotion も感じます。
これを、聞いて下さい。(WAV 130kb
何回か聞いてください、
とても、いいでしょう。
sexual emotion と、言った意味も分かってくれます？
だけど、だけどなんです、ここで、はたと考える
もしも、これが教会で響いたとします、
嫌われたでしょうね、メチャクチャ言われたでしょうね、
わたしは、教会関係の方に、確かめたわけではありません。
しかし、こういう感情を持った響きが、排除されたであろうことは、
想像に難くありません。
ここで、やっと分かったんです
なぜ、＜連続五度＞がいけないか、が
この＜連続五度＞が、醸し出す、「ある種の感情」「外連味」は、
一流作曲家としては、＜禁じ手＞だったのではないでしょうか。
ならば、ならば、なのです。
現代に生きる、一流ではない、我々作曲家は、
これを使わない手は、ないのです。
ここぞと思うポイントで、堂々と＜連続五度＞をやるのです、
気持ちいいですよ、
一流音楽家さん達の「エッ！お前、これ連続五度じゃないの」
という、驚きと、軽蔑の視線も、結構快感ですよ。
「連続五度処女」の貴女
「連続五度童貞」の貴方
はやく、そんなもの捨ててしまいなさい、
そしたら、もう、あなたは、立派な演歌アレンジャー